『グロリア』は、主人公グロリアが友人の子どもを預り、マフィアの追撃に立ち向かうストーリー。
カッコいい女って、こういうことよ。
男の「かっこよさ」を表した映画が『紅の豚』ならば、女性のかっこよさを描いた映画は断然『グロリア』だと思います。
グロリアあらすじ
マフィアを裏切った一家の生き残りである子ども・フィルと、彼が父親からもらった不正の証拠の手帳を守るためすべてをかけるグロリア。
実は彼女は、フィル一家を殺したマフィア幹部の元情婦。やがてマフィアの追撃は激しくなり、フィルを守るため、グロリアは単身・マフィアの幹部へ話をつけに乗り込むことに。
フィルに「3時間待って私が戻ってこなかったら、ひとりでピッツバークヘ行きなさい」と告げる…。
グロリアのかっこ良さといったら!
足を踏んばって拳銃を撃つグロリア。今だったら銃を撃つシーンはもっとスマートでしょう。
でも、だからこそ、こにグロリアの不器用な愛情や強さを感じるのです。
とにかく、グロリアのかっこ良さといったら!ハイヒールで走り回る間も、服の入ったスーツケースは手放さない。
頭の回転が早く、あの手この手でマフィアの追撃を逃れ、時には銃をぶっ放す。
そして、マフィアのボスとの会話でフィルについて聞かれた時のセリフが、いいんだ。
あの子は、私が「寝た」男のなかで最高よ。
以前見た『リボルバー・リリー』のように、「赤の他人の大人と子どもが、逃避行しながら絆が深まる」という展開、好きなんです。
グロリアとフィルは他人同士だけど、家族であり、親友であり、(精神的な)恋人でもあるんですね。
フィルは、最初のうちはグロリアに反抗していますが、命がけで自分を守るグロリアに愛情が生まれ、幼いなりに、グロリアの事を守ろうする姿が、可愛くててけなげなの。
ラストシーンのフィルのテレたような仕草なんて、もう、いっぱしの大人の男なんですよ。きっといい男になるんだろうな。
「グロリア」の設定は後にリュック・ベッソンの「レオン」にも影響を与えたらしいです。でもラストシーンが真逆なのは、アメリカとフランスの違いか、男と女の違いなのかな?
公開は1980年。グロリアたちが住む薄汚れたアパートや汚い下町のホテル、落書きだらけの地下鉄が印象的でした。
かつて犯罪都市と呼ばれた頃のニューヨークの面影が、この映画を引き立てています。
