三浦友和、山口百恵主演の映画『春琴抄』。古き良き日本映画の雰囲気を残した、美しい映画でした。百恵さんの美しいことと言ったら…!
春琴抄 あらすじ
裕福な商人の次女・お琴は、9歳で失明して以来、琴を学び、その才能を開花させていく。
お琴の家に奉公する佐助は、盲目で甘やかされ、わがままで気難しい琴の相手をよくつとめ、独学で三味線をも修得する。
それがきっかけとなり、佐助は、春琴として独立したお琴直属の使用人となり、師匠と弟子として生活を始めるが、やがて春琴の妊娠が発覚し…。
古き良き日本映画の片鱗
春琴抄がつくられた70年代では、まだ、日本映画全盛期をささえた映画職人たちが残っている時代でしたの。
そうした古きよき映画の雰囲気が感じられます。
往年の名監督・衣笠貞之助の脚本は、聞き書きという形で書かれた谷崎潤一郎の原作を、映像作品として見応えのある内容になっています。
ゴールデンコンビのすばらしさ
盲目で美しく、わがままな主人公、春琴と、すべてを投げ打ち、彼女に仕える佐吉。
山口百恵演じる春琴は盲の気高く美しいし、三浦友和さんの佐助は、決して弱々しい感じはなくて、時に凛として力強く春琴を支える姿がすてきでした。
そしてふたりとも、関東圏の人間には難しい関西弁(それも大阪の商人ことば)を違和感なくしゃべれている。だから物語の中に、すっと入り込むことができるんです。
これって実は、すごいことだと思うのよ。今の女優さん(声優さんでも)でも大阪弁がつたない人、結構いますからね…。
表向きはあくまで師匠と弟子の関係ですが、かいま見える会話やシーンでは、2人の深いつながりが示されます。
「お師匠さんのことがもっともっと知りたいのどす」
「…もう知っているやないか…」
この、なにげないセリフの中に、ふたりの秘められた関係が隠れているようで、ゾクッとします。
脇を固める名優たち
春琴抄の脇役たちも、昔の名優さんたちが脇を固めて、若いふたりの主役たちを支える形で渋い演技を披露しています。
春琴に横恋慕して袖にされる商家の「わかぼん」、利太郎には津川雅彦さん。
津川雅彦さんて、晩年なh好々爺の役が多いけれど、この頃ってこういうスケベな役ばっかりやってた気がする。
でも、またそれが、似合うんだけれど。ドラマでも、夏目雅子を愛人にしているエロ医師とか、子供心にショッキングだったのを覚えてる。

