『舟を編む 〜私、辞書つくります』は、原作の後半で登場した岸辺みどりを主人公に、舞台にを令和に移し、言葉の変遷と彼女の成長が描かれます。
馬締さんはRADWIMPSの野田洋次郎さん。岸辺みどりさんを池田エライザさんが演じています。
原作は直木賞を受賞した三浦しをんさんの『舟を編む』。
『舟を編む 〜私、辞書つくります』あらすじ
ファッション雑誌の編集者として働く岸辺みどりは、忙しさにかまけて恋人や同期たちへの態度がぞんざいになるが、本人は気づかない。
ある日、ファッション雑誌から辞書編集部へ移動になり激しく戸惑い、苛立ちを恋人へぶつけてしまう。
さらに同僚からもハブられ、落ち込んだみどりに上司の馬締(まじめ)は意外な言葉をかけてくれた。
言葉の奥深さを知り、辞書編集に取り組むみどりですが、さらなる困難が待ち受けていて…。
言葉の面白さ
毎回、言葉の面白さを伝えてくれる『舟を編む』。【言葉】や用例、セリフの一部が背景に浮かんで、登場人物の心情を強調してくれています。
これは、以前、漫画版の『舟を編む』でも表現されていました。
「~なんて」
他にも、ファッション誌にいた時のみどりが多用してたのが「なんて」という言葉。これには相手を軽視する意味があります。
「辞書なんてどれも同じ」
「電話する時間なんて(同僚が店の予約をしてくれた時)」
「食事なんて(恋人が作ってくれた)」
みどりさんは知らず知らずのうちに、相手を言葉の刃で切り裂いていたんですね。
キャラクターにぴったりな俳優さんたち
池田エライザさんは、人から学ぶ役がぴったりだと思います。『名建築で昼食を』でも、田口トモロヲさんを師匠にレトロな建物を巡るドラマがとても好きです。
馬締さん役のRADWIMPSの野田洋次郎さん。歌も歌えて役者もできるなんて凄すぎだろ。そしてまじめさんの茫洋とした感じがすごくいい。
映画版の松田龍平さんとはまた別の、すてきなまじめさんです。
香具矢の美村里江さんはキリッとした板前の感じがすてきだし(美村さんも辞書マニア)、編集部の荒木さんも、元編集部の西岡さんもぴったり。クールな佐々木さんもかっこいい。
- 『舟を編む~私、辞書つくります~』第一回
- 『舟を編む~私、辞書つくります~』第二回
- 『舟を編む~私、辞書つくります~』第三回
- 『舟を編む~私、辞書つくります~』第四回
- 『舟を編む~私、辞書つくります~』第五回
『舟を編む』メディアミックス
これまで、様々なメディアミックスが生まれた『舟を編む』ですが、それはきっと、原作の『舟を編む』が普遍的な物語だからなのだと思います。